たねのずかん

綿毛がついている種、
羽のついた種、
べたべたしていて、くっつく種。

そんなたくさんの種が、なんの種か分かったら
きっと、もっともっと散歩が楽しくなると思いませんか?

『たねのずかん』

文 古矢一穂
絵 高森登志夫
出版社 福音館書店
価格 ¥1,300+税


風に運ばれる種、動物にくっつく種、実がはじける種・・・
この図鑑では、それぞれの特徴に添って、いろいろな種が登場します。

まずはじめにたくさんの種が描かれていて、その次のページには、そんな種が芽を出し、育った植物が描かれています。
その数なんと122種!どうりで見応えがあるはずです。

散歩の途中に拾った種を、子どもたちといっしょに「なんの種かな?」と、調べたり、この花にはどんな種ができるんだろうって、この本を見ながらわくわくしたり。

種の大きさは、実寸大、あるいは2倍など、きちんとその縮尺が明記されています。同じような見た目の種でも、大きさによって区別したいとき、とても便利です。

最後には、あいうえお順に並んだ、索引と解説付き。
高森さんの描く絵も本当に精妙で、思わずため息が出るほどすばらしい。

大きくて立派な図鑑は、選ぶのに本当に苦労するし、ちょっと勇気もいるけれど、これくらいの図鑑ならちょうどいいですよね。
子どもの世界が自由にゆたかに広がるように、本棚の片隅にそっと置いておきたい1冊です。