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ありがとうございました

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本日は、当店最後の営業日でした。 ご来店くださったみなさま、ありがとうございました。 2012年12月3日にオープンしてから、8年半あまり。 毎日営業をしていたのは最初の3年間だけで、 その後は転居により月に2日間の営業となり、細々と営業を続けてきました。 コロナ禍で、ここしばらくはずっと休業を続けていたので、 久しぶりの再開が最後の営業となってしまいましたが、 最後の営業となったこの8日間のあいだ、たくさんの方々にご来店いただきました。 赤ちゃんのときから通ってくれていた子どもたちも、もう小学生になって、すっかり立派なお兄ちゃんお姉ちゃんに。 懐かしいお顔もたくさんで、 子どもたちのお父さんやお母さんと、その子が小さかった頃のはなしをしたり、 これまでに選んでくださった本や、その本についてのエピソードをお聞きしたりしました。 子どもたちの成長に、本を通して関わらせていただけたことは、何よりうれしく、幸せな時間でした。 本当にありがとうございました。 そして、本を愛するみなさま。 ご来店くださった方から、絵本や、本にまつわることを教えていただくことも多く、わたしの方が勉強させていただいていました。いつも楽しい時間を、ありがとうございました。 たくさんの方々に支えていただいた8年半、感謝の気持ちでいっぱいです。 ピエニシルタは一旦ここで閉店となりますが、これからも、生涯、子どもの本に関わっていきたいと思っています。 いつか別のかたちで再開が決まったら、そのときは、こちらでお知らせさせていただきます。 これまで本当にありがとうございました。 またどこかでお会いできますように!

ちいさなき

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  『ちいさなき』 神沢利子 文 高森登志夫 絵 出版社 福音館書店 発行年月日 2009年5月20日 ※月刊「ちいさなかがくのとも」2003年11月号 定価 880円 (本体800円+税) 開店初日から、営業日に毎日続けてきた「今日の1冊」も、これで最後となりました。 新しい絵本をご紹介することも考えましたが、最後にご紹介しておきたい絵本があったので、こちらを選びました。 2015年に一度ご紹介していますが、とっても良い絵本なので、少し修正して、改めてご紹介させてください。 * * * * * * * “ちいさなき” というのは、 うまれたばかりの、赤ちゃんのような小さな木のこと。 かえでだったり、樺だったり、いろいろな種類のちいさな木が登場しますが、 立派に枝葉を広げるお母さんの木と比べると、その幹はとても細くて、小さくて。 けれど、小さくても同じ葉っぱ、同じ色。 お母さんに見守られながら、 「ほら みて おかあさんと いっしょでしょ」と、誇らしげ。 その愛らしくも、生き生きとした様子は、まるで小さな子どものよう。 本書のおはなしは、 そんな小さな木に向けたエールで締めくくられています。 “ちいさな き あかちゃんの き おおきくなったら りすが きて あそぶよ ことりが きて うたうよ いいな いいな みんな おおきくなあれ” 小さな木の成長を願いながら、 読者である子どもたちの成長を願う言葉のようにも聞こえます。 どの子も、絵本の中の小さな木のように、 “おおきくなったら    ” と、これからの未来に夢を持てますように。 小さな木に、りすやことりが集まってきたように、 どの子にも、すてきな出会いがたくさんありますように。

おやすみ グランまま社

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『おやすみ』 中川李枝子 作 山脇百合子 絵 出版社 グランまま社 発行年月日 1986年5月18日 定価 836円 (本体760円+税) どろんこになるまで遊んだら、おふろに入って、ごはんを食べて。 歯を磨いたら、おはなしきいて、こもりうたきいて。 眠たくなったら、お布団でむにゃむにゃ…… そんな、1日の終わりを、 リズミカルな短い文章と、あたたかみのある絵で綴った、シンプルな絵本です。 当店の定番絵本として、ピエニシルタの棚にはいつもありましたし、 “たくさん あそんで どろんこ どろんこ ああ おもしろかった” “おふろに はいって きれい きれい ああ いいきもち” と続く文章は、声に出すと心地よく、大好きな1冊でした。 とはいえ、本書が、わたしにとってかけがえのない1冊になったのは、 出産を経て、子どもに絵本を読むようになってから。 思いがけず心に響いたフレーズがあったからでした。 それは、最後のページで、 “あしたは なにして あそぼうか おやすみ おやすみ むにゃ むにゃ むにゃ” の、ところ。 これまで幾度となく読んでいた文章なのに、 久しぶりに本書を開いて読んだ “あしたは なにして あそぼうか” という一文に、 なんだか、ハッとしてしまいました。 もちろん、絵本やわらべうたを楽しんだり、散歩へ出かけたりと、 日々なにかをして遊んでいたはずなのですが、 夜の寝かしつけに、明日は何して遊ぼうか、という楽しい気持ち、持てていなかったかも、と。 そんなこと、と思われるかもしれませんが、 当時は目からウロコのような気分で、 そう気がついてから、夜寝る前の時間を、 すこし前向きな気持ちで過ごせるようになりました。 そして、これまでひとりごとのように言っていた “あしたは なにして あそぼうか” のフレーズも、 最近は、「ぱんぽ!(さんぽ!)」、「かきかき!(おえかき!)」と、返事が返ってくるようになりました。 それが、とってもうれしい。 ちなみに、本書は2部作で、『おやすみ』のほかに『おはよう』があります。 作者は、「ぐりとぐら」でおなじみ、中川李枝子さん山脇百合子さんご姉妹。 いずれも、すでに店頭販売分は売り切れてしまいましたが、 もし気になっていただけたら、ぜひお近くの本屋さんで探してみてください。 お子さまに読むのはもちろん、出産のお祝いや1歳のお誕

育育児典

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『育育児典』   毛利子来、山田真 著 出版社 岩波書店 発行年月日 2007年10月26日 定価 4,180円 (本体3,800円+税)  お店をはじめてから毎日続けてきた「今日の1冊」も、今日を含めて、残りあと3冊。 ご紹介しきれなかった本は、まだまだありますが、 せっかく産休・育休を経て営業を再開できたので、その経験も少し織り交ぜて、最後の3冊を選びました。 残りの2冊は絵本をご紹介するとして、今日は、この『育育児典』を。  「暮らし編」と「病気編」の全2巻からなり、「暮らし編」は、妊娠から5歳のころまでの、子どものようすや育てかたを、「病気編」は、月齢や年齢に関係なく、病気別に、その症状や治療方法について書かれています。 特にわたしが妊娠中からお世話になったのは、「暮らし編」です。 実際に役立つ子育ての知識や技術はもちろん、母親が、産後、家族や社会とどう関わっていくか、ひいては人生のことまで、さまざまな視点で育児について書かれています。 おおよその月齢ごとに書かれたページを、子どもの成長に沿って読み進めてきましたが、ときには思いがけず目頭が熱くなったことも。 とはいえ、「病気編」も欠かせません。 我が子はまだ大きな病気をしたことがありませんが、子どもが熱を出したとき、頭を打ったときなど、さまざまな場面でお世話になりました。 また、薬についての基礎知識を学んだり、これからかかるかもしれない病気について予習をしたりしました。これからも、度々お世話になるだろうと思います。  「暮らし編」を担当された毛利子来さんは、「疑問や不安や迷いや悩みに対応し、判断のしかたと切り抜けかたを提供し、気持ちを楽に子育てができるようにする」ことを執筆にあたって心がけたことのひとつだと話し、  「病気編」を担当された山田真さんも、「安心して、のん気に子育てをしてもらえるといいな、と思ってこの本を書きました」と書かれていました。   この本の冒頭にもありますが、母親だけでなく、父親や祖父母など、子どもを取り巻く人たち、保育園や幼稚園、小児科など、子どものいる職場で働く人たちにも、活用していただける本だと思います。     ちなみに、わたしはこの他に、 『子どもに伝えたい春夏秋冬和の行事を楽しむ絵本』(三浦康子/著 永岡書店)や、 『いっしょにあそぼうわらべうた―0・1・2歳児クラス編―

かぜがはこぶおと

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『かぜがはこぶおと THE SOUNDS CARRIED BY THE WIND 』 駒形克己 作 出版社 ONE STROKE 発行年月日 1994年9月1日 1,987円 (本体1,806円+税)

せみとりめいじん

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        『せみとりめいじん』 かみやしん 作 奥本大三郎 監修  出版社 福音館書店 発行年月日 2001年6月15日 ※月刊「かがくのとも」1997年7月号 定価 990円 (本体900円+税)

くつくつあるけ

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      『くつくつあるけ』 林明子 作 出版社 福音館書店 発行年月日 1986年6月20日 定価 880円 (本体800円+税)