『かしこいビル』     作 ウィリアム・ニコルソン   訳 松岡享子、吉田新一   出版社 ペンギン社  発行日 2003年4月  ※原書『CLEVER BILL』1926年発行(イギリス)   価格 ¥1,000+税      ある日郵便屋さんから、メリーに手紙が届きました。おばさんからで、遊びにいらっしゃいとのこと。メリーは返事を書き、トランクを用意して、さっそく出掛ける準備にとりかかりました。   けれど時間がなくなって、とにかくめちゃくちゃに押し込んで、慌ててトランクの蓋をしました。  そうしたら――   なんと!!   なんと!!!   (絵本にそう書いてあるんですよ。笑)   さて、“なんと”どうしたのでしょうか。  続きは、ぜひ絵本を手に取ってご覧くださいね。    * * * * * * *   印象的なタイトルに、潔い色づかい。制作されたのは、なんと1926年とのこと。  そんな年月なんて感じさせないくらい、  ――それどころが新しいような気さえします。   臨場感あふれる描写に、テンポのいいストーリー。知らないあいだに引き込まれてしまって、展開は分かっているのに何度読んでも笑ってしまいます。   展開のリズムというか、迫力のあるその勢いが、すごく良いなあと思います。  おかしいかもしれませんが、私にとっては、読むとなんだかスッキリした気分になる1冊です。