こぐまのトムトム ぼくのいちにち

『こぐまのトムトム ぼくのいちにち』

作 葉祥明
出版社 絵本塾出版
価格 ¥1,200+税



「おはよう!ことりさん」そう言って目を覚ましたトムトム。今日もお外はいい天気です。顔を洗って、三輪車に乗って公園へ着いたトムトムは、芝生でごろごろしていたら、たんぽぽを見つけました。朝起きてから、「おやすみなさい」と夜眠るまでを描いた1冊です。

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葉祥明さんの「こぐまのトムトム」シリーズは、全4巻。本作は、そのなかの1冊です。四季をテーマにしたシリーズの絵本はたくさんありますが、そのなかでも特別おだやかで、シンプル絵本ではないでしょうか。トムトムの何でもないような1日を追ったお話ですが、朝起きていい天気だったこと、「おはよう」を言う人(ここでは小鳥さん)が隣りにいること、芝生で偶然たんぽぽを見つけたこと・・・そんな小さな幸せがたくさん詰まっています。
平凡な日常のなかにも、立ち止まって考えれば見逃している幸せが隠れているのかも。トムトムのように、ひとつひとつの幸せをじっくり味わえるような暮らしができたらいいな、と思います。