くまの子ウーフ

『くまの子ウーフ(くまの子ウーフの童話集)』
 
作 神沢利子
絵 井上洋介
出版社 ポプラ社
発行月 2001年9月
※1969年刊「くまの子ウーフ」の改訂新版です。
価格 ¥1,000+税
 
 
くまの子ウーフは、うーふーってうなるからウーフ。遊ぶことが大好きで、食べることが大好き。それから、不思議に思ったことはなんでも「どうして?」と考えることが大好き。今日もぶなの木を見上げながら、あることを考えました・・・。
 
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くまの子ウーフの童話集は全3巻。本書は1巻目の作品です。
収録されているのは、以下9つのお話です。
・さかなには なぜしたがない
・ウーフは おしっこでできてるか??
・いざというときって どんなとき?
・きつつきのみつけた たから
・ちょうちょだけに なぜなくの
・たからがふえると いそがしい
・おっことさないもの なんだ?
・? ? ?
・くま一ぴきぶんは ねずみ百ぴきぶんか
 
私がウーフと出会ったのは、小学校の教科書です。ちょうど本書二つ目のおはなし、「ウーフは おしっこでできてるか??」だったはず。ウーフのように「どうして?」がたくさんあった私は、ウーフが抱く疑問にとてもわくわくした記憶があります。ポプラ社文庫(現在のポプラポケット文庫)シリーズの「くまの子ウーフ」を母にねだって買ってもらうと、何度も繰り返し読みました。
ところが、子ども心にはただただおもしろかったウーフのお話が、大人になってから読み返すとなかなか奥深くて。とても素朴なことに疑問を抱くウーフのまっすぐな疑問にははっとさせられるし、ウーフの考えに寄り添うようにそっと助言するお父さんやお母さんの姿にも気付かされるところがあります。
子どもにも、そのまた子どもにも教えてあげたい、そんな1冊です。