ころころにゃーん

『ころころにゃーん(0.1.2.えほん)』

作 長新太
出版社 福音館書店
発行日 2011515
※月刊「こどものとも0.1.2.200641日発行
価格 ¥700+税

pieni silta

猫が1匹ごろんと寝転がっていると、その背中の上を「ころころ」と小さな丸いものが転がっています。「ころころ ころころ」今度は丸がふたつになりました。あれれ、よく見ると小さな耳のようなものが見えます。「にゃーん にゃーん」と丸まった体から顔を覗かせたのは、2匹の子猫でした。さらにもう1匹加わって、おまけにもう1匹加わって、「ころ ころ ころ ころ」。顔を覗かせて「にゃーん にゃーん にゃーん にゃーん」。シンプルな繰り返しが心地よい1冊です。

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本書は、長新太さん(1927924日-2005625日)の遺作となった作品です。彼の数あるナンセンス絵本のなかでも代表的な絵本『ごろごろにゃーん(福音館書店)』を思わせるタイトル。ピンクのペン1本で描かれた絵はとてもシンプルですが、印刷にあたっては大変なご苦労があったよう(本書の印刷を手掛ける凸版印刷さんのサイトGAinfo.にて詳しく紹介されています)。ちょっと驚いたり、くすっと笑ったり。なんだか不思議で、やさしい感じのする絵本です。