どろぼうがっこう

『どろぼうがっこう』

作 かこさとし
出版社 偕成社
発行日 1973年3月
価格 ¥1,000+税

pieni silta

これは、金と銀の目をした変なみみずくが教えてくれた、“どろぼうがっこう”のお話です。どろぼうがっこうの生徒たちは、悪い泥棒になる勉強をしています。ある日の宿題は「なにか どろぼうを やってこい」というもの。「はーい。」「へーい。」「ほーい。」「わかりやしたー。」と、どろぼうがっこうのかわいい(?)生徒たちは元気な返事とともに帰っていきましたが、次の日生徒たちが持ってきたのは、自分の家から持ってきた革靴や、お寺の庭で見つけたアリの卵・・・と、泥棒らしからぬものばかり。宿題はみんな0点です。そこで先生は、次の夜にみんなで遠足へ行くから、ねじ回しと出刃包丁を持ってくるようにと言いました・・・。

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校長先生は、リーゼント頭をした、まるで歌舞伎役者のような“くまさかとらえもん”先生。本文中で“かわいい せいとたち”と記されている生徒たちは、お世辞にもかわいいとは言えないような、すごーく悪そうな顔をしています。それなのに、彼らのまぬけっぷりからか、愛嬌さえ感じられるから不思議です。
夜の遠足の場面では、群青色をした空の下、いったいこれからどんな展開が待っているのかと、はらはらどきどき・・・。

昨年には、続編として『どろぼうがっこうぜんいんだつごく』と『どろぼうがっこうだいうんどうかい』が発売されました。良かったらこちらもご覧になってみてくださいね。