ピーターサンドさんのねこ
『ピーターサンドさんのねこ』
作 ルイス・スロボドキン
訳 清水眞砂子訳
出版社 あすなろ書房
発行月 2012年1月30日
※原書『MR.PETERSAND'S CATS AND KITTENS』1954年発行
価格 ¥1,300+税
夏が来ると、ふだんは町に暮らしている人々が、ホタル島の別荘にやってきます。別荘に着くと、窓を開けたり、冷蔵庫に食べ物を詰め込んだり、やってきたみんなが揃ってすることはたいてい同じ。それが終わるとこう言うのです。「ねこのいないだんろなんて!ねこのいない家なんて!」と。とにかく猫さえ来たら、家はいうことなしになるのですから。そんな願いを叶えてくれるのが、ピーターサンドさんでした。なぜって?だって彼は、家がいっぱいになるほどの猫を飼っていたのです!
ところが、8月はじめのある夜のこと。ピーターサンドさんは足を怪我して、本土の病院に入院しなければならなくなりました。夏の終わりが近づき、町の人たちが猫を残してホタル島から帰っても、ピーターサンドさんの入院生活が続きました。猫たちのことが心配になってきたピーターサンドさんでしたが・・・。
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私がスロボドキンの絵本に出会ったのは大人になってからで、最初に読んだのは『ねぼすけはとどけい』という絵本でした。自分が店を開くなんてまだ夢の話だったとき、ある絵本屋さんで出会いました。
やわらかなタッチが印象的で、淡い色使いにうっとりしたことを覚えています。登場する子どもたちの表情やしぐさも本当に愛らしくて、一瞬でスロボドキンのファンになってしまいました。彼の絵本や読みものは、どこかゆったりとした空気が流れていて、読んでいてほがらかな気持ちになるようです。
『ピーターサンドさんのねこ』には大切なことが詰まっていて、夏休みを迎える子どもたちに読んでほしい1冊です。
裏表紙は、表紙の後ろ姿になっています。 |
※漢字にはすべてルビがふってあります。