しゅっぱつしんこう!

『しゅっぱつしんこう!』

作 山本忠敬
出版社 福音館書店
発行日 1984年11月22日
※月刊「こどものとも年少版」1982年8月1日発行
価格 ¥800+税


お母さんとみよちゃんは、おじいさんの家を目指し、大きな駅から特急列車に乗り込みました。
「とっきゅうれっしゃ しゅっぱつ しんこう!」
山のふもとの駅に着くと、急行列車に乗り換え、更に進んで山の中の駅に着くと、今度は普通列車に乗り換えました。山の奥へ奥へと走ってトンネルをくぐると、おじいさんと友だちが待つ、山の奥のちいさいえきに着きました。

* * * * * * *

山本忠敬さんの数ある乗りもの絵本の中でも、当店で1番人気のある絵本です。列車に乗るたび繰り返される「○○れっしゃ(でんしゃ) しゅっぱつ しんこう!」の掛け声はすごく気持ちが良いし、スピード感のあるお話の流れや、迫力ある絵の構図も魅力的です。

ところで、表紙の特急列車に書かれている「はつかり」の文字。知らないなあ・・・と思って調べてみると、1958年~2000年ごろまで走っていた特急列車で、首都圏と北海道を結ぶために登場した列車だそう。
また、最後に出てくる「ちいさいえき」というのは、私はてっきり大きい駅、小さい駅の「小さい駅」を指しているのかと思っていましたが、看板にも「ちいさいえき」と書いてあるので、そっくりそのまま駅名なんですね(と言ってもさすがにこちらは実在しないようですが!笑)。

他にも絵をよく見れば、いろいろな発見があります。夏休み、電車に乗って田舎に帰る子どもたちにもおすすめしたい1冊です。