いろいろいろのほん

『いろいろいろのほん』

作 エルヴェ・テュレ
訳 谷川俊太郎
出版社 ポプラ社
発行日 2014年5月
価格 ¥1,300+税


真っ白いページに、ひとつの小さな“おへそ”。そのまるい点をぽんとたたいてページをめくると・・・?周りに、たくさんの色がやってきました。
もう一度ぽんとたたいて次のページをめくると・・・?「きたきた!」もっとたくさんの色が、小さなまるの周りに集まってきました。
ページをめくるたび新しい世界が広がって、心躍る1冊です。

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前作『まるまるまるのほん』に続き、この『いろいろいろのほん』も、なにかひとつのショーに参加しているかのような、そばでエルヴェ・テュレさんが語りかけてくれているかのようです。
色のもつ明るさや暗さといったもの、色と色が出会って新しい色が生まれる不思議、そんな視覚的なことに留まらず、絵具を素手で触ったときのあのぽってりとした感触、そのにおいなどを感じる絵本です。

子どもたちは「魔法みたい!」と思うかもしれないけれど、この色の魔法を子どもたちにもぜひ実際に味わってほしいなぁ。この絵本は、子どもたちを“色の世界”へと導いてくれる始まりの本です。本を閉じたら、真っ白の画用紙と絵具を用意して、自分だけの“色の世界”をぜひ体感してもらえたら嬉しいです。