めっきらもっきらどおんどん

『めっきらもっきらどおんどん』

作 長谷川摂子
画 ふりやなな
出版社 福音館書店
発行日 1990年3月15日
※月刊「こどものとも」1985年8月1日発行
価格 ¥800+税


遊ぶ友だちを探して神社まできたのに、誰もいません。そこでかんたは、大声でめちゃくちゃの歌を歌いました。すると木の根元にある穴の中から、なにやら奇妙な声が聞こえてきました。
かんたが覗き込んだそのとたん、ひゅうっと穴に吸い込まれ、夜の山に着きました。そして向こうから、へんてこりんな3人組が飛んできました――。

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ちんぷく まんぷく
あっぺらこの きんぴらこ
じょんがら ぴこたこ
めっきらもっきら どおんどん

私が中学生のころ、職業体験先の保育園でこの歌を耳にしました。なんの歌かな、知らないなぁ・・・と思っていたら、子どもたちがぼろぼろになった1冊の絵本を囲んでいました。それが、この『めっきらもっきらどおんどん』でした。
背表紙のところは裂け、ページのいたるところにテープが貼ってありました。それでも大人気で、みんなで何度も楽しそうに歌っていました。歌だけではありません。その他の文章も、ほとんど暗記していてすらすら読める子が数人いて、歌のところになるとみんなで歌う、といった調子です。
中学生だった私は、ちょっぴり怖い感じのするこの本がここまで子どもたちに愛されることが不思議でしたが、今になると、テンポの良い展開や、絵やその構図の魅力をたっぷりと感じます。

おっきょちゃんとかっぱ』や『きょだいなきょだいな』と並んで、大好きな1冊です。