じんべえざめ

『じんべえざめ WHALE SHARK』

作 新宮晋
出版社 文化出版局
発行日 2013年6月16日
※1991年発行『じんべえざめ(扶桑社刊)』を復刻したものです。
※日英併記
価格 ¥1,500+税


“人間が海の表面だと信じているものを、魚たちは空気の天井だと思って暮らしているのかもしれない――。”

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地球に現在する1番大きな魚、じんべえざめ。その大きなじんべえざめがゆったりと海を泳ぐ様子が、ページからあふれんばかりに描かれています。
この絵本を手掛けられた新宮晋さんは、当店がある豊中市ご出身の作家さんです。絵本には『じゃぐちをあけると』(福音館書店刊)や『いちご』、『ことり』(どちらも文化出版局刊)などがあり、風や水といった自然の力で動く造形物の美術家としても世界的に活躍されています。
豊中市では、野畑図書館の玄関前に「白い雲」という作品があり、作り手の名前は知らなくとも、あのモニュメントにはなじみのある方も多いのではないでしょうか。また、関西国際空港のターミナルビルの天井には「フライングモビール」という青と黄色の造形物があり、こちらも彼の作品です。

絵本に戻りますが、終始広がる青の世界が魅力的で、読んでいると自分まで海の中にいるような、悠々とした気分になります。
シンプルで、潔くて、とても澄んだ絵本です。