フレデリック
『フレデリック ちょっとかわったのねずみのはなし』
作 レオ=レオ二
訳 谷川俊太郎
出版社 文化出版局
発行日 1969年
※原書『FREDERICK』
価格 ¥1,456+税
けれど、フレデリックだけは違っていて、みんなが聞いても、お日さまの光や、色や、ことばを集めているのだと言いました。
そうして、冬がやってきました。始めのうちはたくさんあった食べものも、少しずつ減っていきました。凍えそうで、おしゃべりをする気にもなれません。
“きみが あつめた ものは、いったい どう なったんだい”
そう、みんなに聞かれたフレデリックは・・・。
* * * * * * *
でも、誰も、フレデリックを無理に働かせようとはしません。
そりゃあ、4匹の野ねずみたちだって、少しくらい腹を立てることはありましたが、「どうして?」とか「なにしてるんだい?」と聞くくらいで、あとはフレデリックの好きなようにさせています。(みんな寛大ですね。)
でも、5匹みんながフレデリックのようだと、やっぱり少し困ったもの。かと言って5匹みんなが他の野ねずみのようでもつまらない。
それぞれには、それぞれの役割があることを、認め合えるからこそおもしろいのですよね。
中でも私が大好きなシーンは、フレデリックがみんなに色を感じてもらうところ。
絵も、言葉も、とても良いんですよ。
それがどんな色かは、絵本を読んでからのお楽しみ。
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