ピン・ポン・バス

『ピン・ポン・バス』

作 竹下文子
絵 鈴木まもる
出版社 偕成社
発行日 1996年10月
価格 ¥1,000+税


駅前に停まっているバスに、お客さんがつぎつぎと乗り込みました。
「おまたせしました。まもなく はっしゃします。」
ドアが閉まると、バスは走りだしました。

スーパーの前、学校の前、病院の前・・・
バスは、停留所ごとに、人を乗せたり、降ろしたりしながら走っていきます。

バスの運転手さんと、バスを利用する人たち、それから、外からいつもバスに手を振る子ども・・・。
バスを舞台に、小さなドラマが垣間見えます。

バスが舞台の絵本ですが、途中、ミキサー車やタンクローリーが描かれていたり、救急車やパトカーが何気なく描かれていたりと、盛りだくさんな絵本です。

* * * * * * *

季節は秋でしょうか。
町の木々は赤や黄色に色づいていて、とてもきれいです。

バスが走る道にはいろいろな乗りものが描かれていて、絵を眺めるだけでも、わくわくしてしまいます。

でも、子どもたちがこの絵本を好きなのは、きっとそれだけじゃないだろうなぁとも思います。と、いうのも、このバスを運転する運転手さん、とっても人柄が良いのです。

この絵本を開く子どもたちは、きっとこの運転手さんだからこそ、安心してこのバスに乗れるのだなあと、だからまたすぐに乗りたくなるのだなあと、思ってみたりします。

そうそう!
余談ですが、絵の中に偕成社さんのビルを見つけました。こういう遊び心って、嬉しくなってしまいます。
絵本をお持ちの方は、ぜひ探してみてくださいね。

※関連書籍『うみへいくピン・ポン・バス