ちょうちょはやくこないかな

『ちょうちょはやくこないかな』

作 甲斐信枝
出版社 福音館書店
発行年月日 1997年1月20日
※月刊「こどものとも年少版」1992年4月1日発行
価格 ¥800+税


小さな花が、ちょうちょを待っています。

「きた!」と思ったら、
ちょうちょは、よその花にいってしまいました。
そのあとにきたちょうちょも、
やっぱりよその花にいってしまいました。

“はなも たくさん あるのになあ。
みつも いっぱい あるのになあ。
ちょうちょ、はやく こないかなあ。”

小さな花が、そう思っていると・・・?

* * * * * * *

甲斐信枝さんの、繊細な絵がとてもきれいです。ちょうちょが来るのを、ずっと待っているのは、小さな青いお花をたくさんつけた、オオイヌノフグリ。

“きれいに さいたから ちょうちょ、きっと きてくれる”
そんなふうに言うところが、とってもかわいいなあと思います。まるで、小さな子どもみたいです。

オオイヌノフグリのまわりには、タンポポやレンゲソウなど、たくさんの花が咲いています。そしてそこには、モンシロチョウやベニシジミ・・・と、たくさんのちょうちょが集まってきました。

こうしてていねいに描かれていると、これはなにかな?なんていう名まえなのかな?と調べるのも、またひとつの楽しみです。

ちなみに私は、「はじめてであうずかん」シリーズで照らし合わせてみました。『ちょうちょはやくこないかな』に出てくるお花やちょうちょは、ほとんどここに載っていましたよ。


小さくて、シンプルな内容ですが、身近にあって知りたいものはたいてい掲載されています。なまえの通り、「はじめてであう」にはぴったりの、おすすめの図鑑です。(全5巻)