ぼくひこうき

『ぼくひこうき』

作 ひがしちから
出版社 ゴブリン書房
発行月 2011年5月
価格 ¥1,400+税


先生にもらった折り紙で、
せいくんは紙飛行機を折りました。

「よし、どこまで とぶか きょうそうだ!」

紙飛行機を折った友だちが集まって、
“せーの”の掛け声に合わせ、
いっせいに飛行機が飛び立ちました。

その中で、勢いよく飛び出したのは、
せいくんの飛行機。

どの飛行機よりもはやく飛んで、
空高く、のぼりはじめました  

* * * * * * *

折り紙が、あんまり上手ではないせいくん。けれど、そんなせいくんが、ゆっくりと、一生懸命折った空色の飛行機は、ぐんぐんと飛んでいきます。そうしていつの間にか、せいくんの心は飛行機へ・・・。

飛行機といっしょに、空を飛んでいるような、すがすがしい気持ちになります。
ひがしちからさんの絵は、ダイナミックで、迫力があって、本当にわくわくします。表紙を見てもお分かりいただけるように、子どもたちの表情もいきいきとしていて、すごくいい。

ひがしちからさんの『ぼくのかえりみち』(BL出版刊)も、個人的に大好きな作品なのですが、どちらも、ちょうどよいスリルがあって、まるで自分もいっしょに体験しているような臨場感があります。

あちらは主人公が小学生ですが、こちらは幼稚園児か保育園児といったところ。どちらも、心がほっこりあたたまる結末に、思わずにっこり。

入園・入学のプレゼントにも、おすすめの1冊です。