のっていこう

『のっていこう』

作 木内達朗
出版社 福音館書店
発行年月日 2009年2月1日
価格 ¥800+税


今日は、お父さんとおでかけ。
3つの乗りものに乗って行くのだそう。

まず最初はバスに乗って、
大きな駅へと向かいます。

次に乗ったのは電車です。
ぼくとお父さんを乗せた電車は、
海沿いを走っていきます。

そうして小さな駅に着いたあと、
2人が乗ったのは・・・?(そう!表紙の・・・)

* * * * * * *

作者は、『あめぽぽぽ』(くもん出版刊)や『あかにんじゃ』(岩崎書店刊)の、木内達朗さん。
やさしい色合いと、あたたかみのある独特の風合いが、とてもすてきな作家さんです。本の装画もたくさん手掛けられていて、個人的には『野川』(河出書房新社刊)なんて、すごく好きだなあ、と思います。

本作は、文章も絵も、どちらも木内さん。だからかな、とても引き込まれるというか、読んでいると2人といっしょにでかけているような、同じ乗りものに乗っているような臨場感があります。

ちなみに、橋が描かれているバスの絵は金沢を、大きな駅は静岡の清水駅を、ロープウェーは、房総半島の鋸山(のこぎりやま)をモデルにされているそうです。
そんなふうにして見ると、ますます親しみがわいてきます。

絵がとても細かく描きこまれているので、じっと目を凝らして見てみると、「あっ!このサングラスの人って・・・」、「このトラック、さっき・・・」なんていうふうに、たくさんの発見があります。そんな遊び心もたのしい絵本です。