きゅうりさんあぶないよ
『きゅうりさんあぶないよ』
作 スズキコージ
出版社 福音館書店
発行年月日 1998年11月10日
※月刊「こどものとも年少版」1996年9月1日発行
価格 ¥800+税
“きゅうりさん
そっちへいったら あぶないよ
ねずみがでるから”
きゅうりさんが歩いて(走って?)いると、
いろいろな動物が、そう言って声をかけました。
それでも、進み続けるきゅうりさん。
とうとう、車から降りてきたねずみに出くわして・・・
* * * * * * *
ページをめくっても、めくっても、繰り返される言葉は、“きゅうりさん そっちへいったら あぶないよ ねずみがでるから”の一点張り。最後に、ねずみが発する一言以外は、ずっとその調子です。
最初にこの絵本を手に取ったときは、繰り返される言葉に気を取られて、正直なんのことやら。なんでねずみは逃げちゃったの?あれだけみんなに、あぶないよって言われてたのに?と、訳の分からないことだらけ。
でも、落ち着いて絵を見ながら読み返してみると、きゅうりさんに声をかけた動物たちはみんな、クマなら帽子、シカ(トナカイ?)なら角と手袋、ヤマアラシ(ハリネズミ?)なら針とベルト・・・というふうに、その都度、いろいろなアイテムをきゅうりさんに渡していたのでした。
だから、さいしょのきゅうりさんと最後のきゅうりさんを見比べてみると、一目瞭然!もはやあぶないのは、きゅうりさんとねずみの、どっちでしょう。
くせになるおもしろさです。
裏表紙まで、どうぞお見逃しなく。