あしにょきにょき
『あしにょきにょき』
作・絵 深見春夫
出版社 岩崎書店
発行年 1980年10月20日
価格 ¥1,100+税
ある日、ポコおじさんのもとに、
大きな空豆を持った男の人が訪ねてきました。
食べることが大好きなポコおじさん。
「これは めずらしい!
ぜひ うってください」
そう言うと、さっそく空豆を煮て食べました。
すると、どうしたことでしょう。
ポコおじさんの左足はにょきにょき伸びて、
家を飛び出し、どんどこどんどこ伸びていき・・・。
* * * * * * *
『そらとぶパン』(PHP研究所刊)や、『へんてこマンション』(佼成出版社刊)でおなじみの、深見春夫さんのデビュー作です。
ゆかいで、たのしくて。少しハラハラもするけれど、やっぱりおもしろくて、ページをめくる手がわくわくします。ポコおじさんが食べた大きな空豆も、なんだかとってもおいしそう・・・。
“どんどこ どんどこ”と伸びていく、ポコおじさんの左足。町のみんなは、突然現れた足に口を開けて驚きます。その様子が、なんともまぬけでかわいい。
ところで、空豆を売りに来た男の人は、だれだったのかな。
ああおもしろかった!と同時に、ふしぎな余韻がちょっぴり残る1冊です。