ふしぎなナイフ

『ふしぎなナイフ』

作 中村牧江、林健造
江 福田隆義
出版社 福音館書店
発行年月日 1997年2月5日
※月刊「こどものとも年中向き」1985年11月1日号
価格 ¥800円+税


柄のところに模様の入った、
重厚感のある、1本のナイフ。

ところが、ページをめくるたび、
ナイフは、曲がったり、ねじれたり、折れたり・・・
見開きの真ん中で、次々と姿を変えていきます。

横長の判型がよくいかされていて、
まるでショーを見ているかのよう。

まっしろなページに映えるナイフは
まるで写真のように美しくて、
(ほとんど)ありえないことが起こっているのに、
なんだかとてもリアリティがあります。

作者の中村牧江さんは、
『るるぶ』の名付け親でもあるコピーライターさんで、
林健造さんは、世界でも活躍するグラフィックデザイナーさん。

お二人の共作絵本はいくつかありますが、
福田隆義さんとの作品はおそらく本書だけでしょうか。

自由に想像してみるって、おもしろい。
ひとつのものから膨らむ世界は豊かでたのしいと、
この本を手に取るたび、そう思います。