モーモーまきばのおきゃくさま

『モーモーまきばのおきゃくさま』

文・絵 マリー=ホール=エッツ
訳山内清子(やまのうちきよこ)
出版社 偕成社
発行年月 1969年8月
価格 各¥1,400+税


牧場の牛が、おいしい草を食べて言いました。
「だれかに ごちそう してあげたいわ」

それを聞いたかけすは、
さっそくみんなを誘いに飛んでいって、
たくさん集まった動物たち。

ところが食事の時間になると、
動物たちは、ごちそうが“草”だと知ります。
草を食べない動物たちは、
みんな帰ってしまい・・・。

* * * * * * *

たしかに、みんなが同じものを好きなら、ずっと仲良くいられるのかもしれません。でも、それぞれの違いがあること知って、それでもなお同じものが好きだと共有できる人と出会えたら、それは素晴らしい出会いで、かけがえのないものだとも思います。

それが、この牛にとっては、馬や、やぎや、こひつじの子でした。同じように喜べて、幸せを共有できる4匹は、とてもとても、幸せそうです。

そんな動物たちの様子を、太陽が、ほほえみながら見守っています。同じ、エッツの『わたしとあそんで』で、太陽がずっと見守っていたのと同じように。

のどかな牧場でのおはなしです。