わたしがあかちゃんだったとき

『わたしがあかちゃんだったとき』

作 キャスリーン・アンホールト
訳 角野栄子
出版社 文化出版局
発行年月日 1990年11月11日
価格 ¥1,165+税


「あたし あかちゃんのとき なにたべてたの?」
「この ちっちゃなかごにねてるの あたし?」
「あたし うるさいあかちゃんだった?」

女の子は、自分が赤ちゃんだったときのことを、お母さんに尋ねます。お母さんは、そんな女の子の声に、やさしく答えます。

自分がどんなふうに愛されて、どんなふうに育ってきたか  。3歳になった今の“わたし”と、赤ちゃんだったときの“わたし”を比べながら、その様子を、あたたかな絵と言葉で綴られた1冊です。

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例えば、今女の子がお人形を入れているおふろは、もともと女の子が赤ちゃんだったころに使っていたもの。お人形を乗せる乳母車もそう。

この絵本を読んでもらう子どもたちと、読んであげるお母さんやお父さんや大人たち。それぞれの感じ方はきっと違うけれど、読み終わってにっこり微笑んでしまううれしさや、胸に広がるあたたかさは、おたがい同じなんじゃないかな、なんて思います。

本を閉じたあとは、アルバムを見返したり、懐かしい思い出話をしたり・・・。ふと原点に戻れるような、そんなきっかけになるような、1冊です。