日がのぼるとき

『日がのぼるとき』

作 駒形克己
出版社 ONE STROKE
発行年月日 2015年12月1日
価格 ¥2800+税


1匹のぞうが、色をなくしてしまいました。

他の動物たちは、思い思いに答えます。
翼の生えたあるものは、「きっと暗やみの中だと思うよ」。口の大きなあるものは、「いやいやジャングルの中さ」。また別のものは、「花の咲くところね」と・・・。

それぞれが、それぞれの色を答えます。どこかに忘れてきた、その色を。

ところが、お日さまがのぼるとき。すべての命にひかりがそそぎ、色がいっぱいにあふれてきて  

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ONE STROKE(ワンストローク)さんから、新刊が届きました。これまでの絵本より、大判の、B4サイズほどの絵本です。

色が失われた暗闇から、しだいに夜明けをむかえるにつれ、光をあびて、草木が色付いていく・・・。駒形さんが砂漠で味わった、実際の体験をもとに作られた絵本です。

それは、暗い気持ちに降りそそぐ、あたたかなやさしさのよう。お日さまのひかりが世界を彩るように、心に色が宿るような気持ちになります。
たとえ、色を失ってしまっても、お日さまがのぼれば大丈夫。また取り戻すことができるんだよ、と  実は見えなくなっていただけで、ちゃんとそこにあったんだよ、と、気付かされます。

お日さまのひかりが注がれるように、こころが晴れる1冊です。