みみずくのナイトとプードルのデイ

『みみずくのナイトとプードルのデイ』

作 ロジャー・デュボアザン
訳 安藤紀子
出版社 ロクリン社
発行年月日 2016年6月1日
価格 ¥1,500+税


夜の世界で生きるみみずくのナイトと、昼の世界で生きるプードルのデイ。
そんなふたりがひょんなことから出会い、友だちになります。

なんとかふたりが話せるのは、夜になってからのこと。とはいえデイは飼い犬で、夜は外に出ることができません。そこでナイトは、夜になるとデイの家へ飛んでいって、毎晩ドア越しに話をするのでした。
声を張り上げさえすれば、楽しく話ができることを知ったのです。

けれどその声はあまりに大きすぎて、デイのお家の人たちを困らせてしまい・・・。

* * * * *

生きる世界が違うふたり。それでも、お互い相手のことが忘れられなくて、会えずとも大切に思い合っていることがよく分かります。

おしゃべりができるようになってから、ふたりは毎晩どんな話をしていたのかな。
一度ナイトがデイに、昼間吠えるのをやめてほしい(デイの声で目が覚めてしまうので)というような話をしていましたが、こういうおしゃべりでさえも、

“したしみが こもっていましたから、ナイトと デイは とても しあわせでした”

とあって、ふたりの微笑ましい様子に、思わずにっこりしてしまいます。

余談ですが、本書はカバーをめくるとまったく違う表紙が現れます。こちらもどうぞ、お忘れなく。