のはらひめ

『のはらひめ おひめさま城のひみつ』

作 中川千尋
出版社 徳間書店
発行年月日 1995年5月31日
価格 ¥1,400+税


「おひめさまになりたい」
まりは、いつもそう思っていました。

そんなまりのもとに、ある日“おひめさま城”から、お迎えの馬車がやってきました。
世界中のおひめさまが、このお城で勉強し、卒業していくのだとか。

そこでまりも、おひめさまになるための勉強を始めることにしました  

* * * * *

好きなドレスを選んで、かんむりをかぶせてもらったまではいいですが、
おひめさまになるための勉強は簡単なものではありませんでした。

例えば、笑い方や言葉づかいのお勉強をしたり、どの国の王子さまともお話できるように、色々な国の言葉を覚えなければならなかったり。
中には、ガラスの靴を履いて長い階段を駆け下りる練習や、何日も何か月も美しい寝顔で眠り続けるお勉強などもありました。(それができたら、シンデレラや、しらゆきひめ、いばらひめにもなれるってわけです!)

中川千尋さんの絵は、繊細で、やわらかで、それでいて本書は大判の絵本なので、隅々まで見ごたえがあります。本当にすてき。
女の子のあこがれが、ぎゅっと詰まっています。

最後のまりちゃんの選択も、いいなあと思いました。