クリスマスのふしぎなはこ

『クリスマスのふしぎなはこ』

文 長谷川摂子
絵 斉藤俊行
出版社 福音館書店
発行年 2008年10月10日
本体価格 ¥900+税



ぼくが庭で見つけた、ふしぎな箱。

中を開けてみたら
「あっ、サンタさんが いる」

最初に覗いたときは、まだ寝ていたサンタさん。
次に覗いたときは、そりの準備をして出発するところ。
そうして、次に覗いたときは……?

* * * * *

サンタさんは、今どこにいて、何をしているのかな。

クリスマス・イブの日、
そうやって、サンタさんに思いを馳せる子どもたちは多いはず。
そんな子どもたちのもとに、もしもこんな箱があったなら、
どんなにすてきでしょう。

絵本の中の男の子は、
お父さんやお母さんにないしょで、こっそり箱を覗きます。
それは、自分だけが知っている大切なひみつ。

男の子の家には縁側があって、
ダイニングには黒電話が置いてあります。
お父さんはクリスマスケーキを目の前に、
おちょこでお酒を飲んでいます。
(お母さんはワイン、というのもすてき。)

これぞ日本のクリスマス、という感じ。
なんだか親しみを持ってしまいます。

あったらいいな、こんな箱。
夢がふくらむ1冊です。