いぬ バーニンガムのちいさいえほん

『いぬ』

作 ジョン・バーニンガム
訳 谷川俊太郎
出版社 冨山房
発行年月日 1976年6月1日
本体価格 ¥800+税


なかよしの犬を、預かることになった男の子。

その1日を、
短い文章で描いた小さな絵本です。

ところが、犬はお父さんの靴をくわえて駆け出したり、
花におしっこをひっかけたりと、いたずらばかり。

犬はとても大きいし、力もあるだろうから、
大変そうだなあ、と思ってしまうほど。

それでも、男の子はこう言うんです。

“しょうがないから
ひもに つないだけど
ずっと いっしょに いたいなあ” って。

それが、なんともけなげで、
犬を見送る男の子の後ろ姿に、胸がきゅーっとなります。

猫用のごはんがあるあたりを見ると、
おそらく、この家にはすでに猫が住んでいて、
犬が飼えないのかもしれません。

でも、男の子は犬が大好き。
それが、短いおはなしの中でも、よく伝わってきます。



「バーニンガムのちいさいえほん」シリーズ(計8作)
『ゆき』、『もうふ』、『がっこう』、『いぬ』、『とだな』、『ともだち』、『うさぎ』、『あかちゃん』(ジョン・バーニンガム作/谷川俊太郎訳/冨山房刊)
小さい人が最初に出会う絵本として、定評のあるシリーズです。何気ない日常生活のスケッチの中に、子どもが感じ取ったドラマを伝えています。(出版社HPより)