テオのふしぎなクリスマス

『テオのふしぎなクリスマス』

文 キャサリン・ランデル
絵 エミリー・サットン
訳 越智典子
出版社 ゴブリン書房
発行年月 2017年11月
※原書『ONE CHRISTMAS WISH』2017年
本体価格 1,500円+税



クリスマス・イブだというのに、テオはひとりぼっち。
お父さんとお母さんは今夜も仕事で、テオのベビーシッターは居眠りをしています。

そのとき、窓の外に流れ星が見えました。

「だれか、いっしょにいてください。ひとりぼっちじゃなく、いられますように」
テオは流れ星に向かって、とびきり力をこめて願いました。

すると、クリスマスツリーの飾りたちが音を立てて動き出して……?


* * * * *

テオがツリーに吊るしたクリスマス飾りは、玉飾りを除けば、木馬と、コマドリと、ブリキの兵隊と天使の、4つの飾りがありました。

それらが一度に動き出したのだから、テオが驚くのも無理はありません。
そして、間もなくテオは、彼らと夜の町へ出かけて行きます。

4つのクリスマス飾りは、例えば天使なら羽が抜け落ちていたり、兵隊のたいこは錆びていたりと、どこかが古びていて、本人たちもそれを気にしています。
そんな問題も、夜の冒険で少しずつ解決していきます。

そして、とうとうテオの願いも……。



昨年、2017年に発売されたばかりの絵本ですが、描かれているのは、家族を思う気持ちや、幼い子どもの心のうち、また、心から願えば通じるというようなことなど、いつの時代も大切にしたいことばかり。

また、金色の羽が輝く表紙はとてもきれいですが、カバーをめくって更にびっくり!ぜひ実際にめくって、ご覧いただけるとうれしいです。