おおきくなるの

『おおきくなるの』

作 ほりうちせいいち
出版社 福音館書店
発効日 2004111
※月刊「こどものとも」196461日発行
価格 ¥800+税


三つになった女の子。お姉さんの帽子はまだぶかぶかだけれど、小さいときの靴下はもう履けません。
花の種を蒔いて水をやったら、大きな花が咲きました。毛虫は大きくなると蝶々に、キリンの子は大きくなってもキリン。みんなそれぞれに大きくなります。“大きくなる”ということを、女の子の視点から描いた絵本です。

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1956年に創刊され、20147月号で創刊700号を迎える月刊絵本「こどものとも」。その700号を記念して、ながらく品切れだったものやハードカバー化していなかったものがこの度20点刊行されました。本書はそのなかの1冊で、堀内誠一さんの絵本の中でも初期の作品です。
そういえば以前どこかで、堀内誠一さんは、絵本『きこえる!きこえる!』や『ことば』の作者であるグラフィックデザイナーのポール・ランドに影響を受けたと聞いたがあります。本書はまさにそれを彷彿とさせる絵で、言葉はとてもシンプル。文字のないページもあり、なかでも見開きいっぱいに赤い花が広がる場面はとてもきれいです。

ところで、ここでは犬の「ちろ」が出てきます。「たろう」シリーズ(村山桂子作、堀内誠一絵、福音館書店)に出てくる「ちろー」とそっくりですが、それならこの女の子はたろうの友だちのまみちゃん?(にしては、顔が違いすぎるかな・・・。笑)