ゆきがやんだら

『ゆきがやんだら』

作 酒井駒子
出版社 学研教育出版
発行年月日 2005年12月8日
価格 ¥1,200+税


ぼくが目を覚ましたら、雪が降っていました。

雪のせいでバスが動けなくなって、
園がお休みになったと、お母さんは言いました。

遠くから帰ってくるはずだったパパも、
雪のせいで飛行機が飛べず、帰れなくなりました。

雪は、サラサラと降り続きました  

* * * * * * *

「ぼくと ママしか いないみたい、せかいで。」

お母さんとベランダに出たぼくが、外を見て言いました。
二人のいるベランダの絵が見開きで描かれていて、そこにこの短い言葉が添えられています。

ぼくの口からふいにこぼれ落ちたこの言葉が、とてもまっすぐで、この絵本のすべてが、この見開きに詰まっているような・・・そんな気がします。本当に、きれいなページです。

酒井駒子さんの絵本は、たっぷりと行間があって、読後の余韻が心地いいなあと思います。
静かに、そっとページをめくって味わいたい。しっとりとした絵本です。