どうぶつ 子どもがはじめてであう絵本

『どうぶつ』

文・絵 ディック・ブルーナ
訳 まつおかきょうこ
出版社 福音館書店
発行年月日 2015年4月10日
価格 ¥700+税


今年の春、ブルーナさんの、
『子どもがはじめてであう絵本 0才から なまえ』
という3冊セットの絵本が出ました。

色のなまえの『あか き あお みどり』、
季節のなまえの『はる なつ あき ふゆ』、
そして、この『どうぶつ』の、3冊です。

単品でもご購入いただけるので、
今日はその中の、『どうぶつ』を選びました。

ページをひらけば、「さる」の文字。
そして右側に、さるが1匹。

動物は1匹だったり、2匹だったり、親子だったり。
12種類の動物が紹介されています。

どの動物も、見開きに1種類ずつ描かれているというのも、
分かりやすくていいですね。

とってもシンプルで、
“はじめてであう”のに、ぴったりの絵本です。

* * * * * * *

ブルーナさんの絵本の中でも、私が大好きなおはなしのひとつにうさこちゃんとどうぶつえんがあります。

ここでおもしろいのが、ブルーナさんの色のこと。カンガルーが黄色だったり、ぞうが白色だったりします。というのも、ブルーナさんははじめ、「赤」、「黄」、「青」、「緑」(それから、線の黒)で絵本を作っていたので、1番近い色をあてがっていたんですよね。

それが、『こいぬのくんくん』で茶色が、『じのないえほん』で灰色が使われるようになりました。ブルーナさんにとって、ためらいもあったようですが、自然を描くために、動物の本来の姿を描くために、必要に応じて使われていました。

だから後年になって描かれた、この『どうぶつ』の絵本の動物たちは、カンガルーが茶色で、ぞうは灰色なんですね。

ちなみに、この絵本のとっておきは、カンガルーのところ。言葉に出して読んでも、絵を見ても、なんだかにっこりしてしまいます。よければ、お手に取ってご覧になってみてください。