あめあめふれふれもっとふれ

『あめあめふれふれもっとふれ』

文 シャリー・モーガン
絵 エドワード・アーディゾーニ
訳 なかがわちひろ
出版社 のら書店
発行月 2005年5月
※原書『RAIN RAIN DON’T GO AWAY』1972年(イギリス)
価格 ¥1,100+税



もう3日も、雨が降り続いています。

小さな男の子と女の子のきょうだいは、
外に出たくてたまりません。

窓辺に立って見えるのは、
庭の花が潤って喜ぶおばさんや、
新聞配達のお兄さん、
それから自動車、小鳥たち・・・

外では本当に誰もかれもが楽しそうで、
2人は羨ましくてたまりません。

そのときです。
お母さんがにこにこしながら、部屋に入ってきて・・・。

* * * * * * *

男の子は、“きいろいレインコート”と“消防士みたいに おおきくて かっこいい ながぐつ”、それから“おふろであそぶ おもちゃのふね”を持っていました。
女の子は、“あおいレインコート”と“あかい つやつやの ながぐつ”、それから“あおい花もようの かさ”を持っていました。

2人はそれを使いたくて、うずうずしています。みずたまりでできた小川の中をばしゃばしゃ歩いたら、どんなにおもしろいだろう、と  

31ページある中の、最後の4ページが、すごくすごく、しあわせ。でも、その前の27ページがあるからこそ、なんですよね。

豊かに表現された翻訳がきれいで、心地良いなあと思います。原題は、“RAIN RAIN DON’T GO AWAY”。なるほどなあと、脱帽です。
しっとりとした絵も、おはなしの世界をいっそう深めています。わたしはそんなアーディゾーにさんの絵が、とても好きです。

※漢字には、すべてルビがふってあります。