月へ アポロ11号のはるかなる旅

『月へ アポロ11号のはるかなる旅』

作・絵 ブライアン・フロッカ
訳 日暮雅通
出版社 偕成社
発行年月 2012年2月
※原書『MOON SHOT THE FLIGHT OF APOLLO 11』2009年発行


“すべてがうまくいけば、1週間の旅になる。
これまで、だれもいったことのない場所への旅だ。”

ずっと訓練を続けてきた3人は、
家族に「いってきます」を言うと、
宇宙船へと乗りこみました。

発射の、カウントダウンが始まります。

世界中の人が見守るなか、
ロケットは、空に向かって飛び立ちました  

* * * * * * *

先日のお月見の翌日、9月28日は満月でしたね。まんまるのきれいなお月さまを、みなさんもご覧になりましたか?

最近よく思うことがあります。子どもと、大人の違いについて。例えば、今回のお月見、例えば、七夕、ハロウィン、クリスマス・・・。季節によって、さまざまなイベントがありますが、大人は“その日”が終わったら、気持ちは次へ次へと切り替わっていきます。そういえば、まだ9月も終わらないうちに、TVではクリスマスのCMが流れていました。そんなに急がなくてもいいのにな・・・なんて、ちょっぴり思ったりもするけれど。

そんなとき、子どもたちを見ると、たいてい彼らはそうではないと気付かされます。例えば今回の満月だったら、満月を見て、きれいだなあと思って、それから月への興味がわいたり。例えばクリスマスだったら、プレゼントが届いてから、サンタさんのことをもっと知りたくなったり。

もっと知りたいと思うのは、“体験してから”だったりするんですよね。だから、わたしたちは、気をつけなきゃいけないなあと思います。子どもたちの、その興味を見逃してしまわないように。せっかく動いた気持ちを、そこで終わらせてしまわないように。

今日ご紹介した『月へ』は、そんな思いで選びました。
細やかに描かれた絵がほんとうにきれいで、ドラマチックな1冊です。

「月の絵本」と、ひとことで言っても、科学的なものもあれば、しっとりとしたお話からユーモアのある絵本まで、さまざまです。当店おすすめの月の絵本はこちらからどうぞ。