『どんぐりぼうやのぼうけん』 作 エルサ・べスコフ 訳 石井登志子 出版社 童話館出版 発行日 1997 年 10 月 13 日 価格 ¥ 1,400 +税 ※原書『 OCKE,NUTTA OCH PILLERILL 』 1939 年発行(スウェーデン) どんぐりぼうやのオッケとピレリルは、 高いカシワの木のてっぺんで、お父さんとお母さんと一緒に暮らしていました。 ところが秋の日のこと、2人は嵐にさらわれて、 小人たちが洗濯をしていた“小人のひげ”の上に落ちてしまいました。 怒った小人たち。 そこで2人は、洗濯物を汚してしまった代わりに、 洗濯物を運ぶおつかいをすることになりました。 けれど、何も知らないオッケとピレリルのお母さん。 息子たちはいったいどこへ行ったのかと、大きな声で2人の名前を呼びました。 そこへたまたま遊びに来た“はしばみ”の親子も、それを聞いて心配になってきました。 そこで、りすのスバンス氏は、 はしばみの子と一緒に、2人を探しに行くことにしました。 * * * * * * * 作者は、『ペレのあたらしいふく』や『もりのこびとたち』(どちらも福音館書店刊)のエルサ・べスコフさん。 その絵はとても精密で、淡い色使いは本当に美しい。彼女の描く豊かな自然からは、草のにおいや土の感触が感じ取れるような気がします。 お話も、ちょっぴりスリルがあって、けれど最後はほっとして、その流れはとても心地が良い。 満足感に包まれながらページを閉じる瞬間は、やっぱり幸せです。 そうそうそれに、個人的には、登場人物たちの服装がとても好み! どんぐりさんとぼうやは、ベレー帽みたいにどんぐりの帽子を被っているし、はしばみさんと子どもたちも、やっぱり帽子を被っています。 ちなみに「はしばみ」というのは、ヘーゼルナッツができる木のことですが、そのはしばみさん親子が被っているのは、実の付くガク(?)のところ。チューリップハットみたいで、とってもかわいいです。 あとあと・・・ 言い始めたらきりがないので、今日はひとまずこの辺で。