マフィンおばさんのぱんや
『マフィンおばさんのぱんや』 作 竹林亜紀 絵 河本祥子 出版社 福音館書店 発行日 1996年1月20日 ※月刊「こどものとも」1981年2月1日発行 価格 ¥800+税 マフィンおばさんのパン屋には、アノダッテという男の子がいて、毎日パン屋の手伝いをしていました。 ある晩のこと、アノダッテは、自分もパン作りを覚えようと、そっと地下室へ降りました。 アノダッテは、町のみんながいっぱい食べられるくらい、とても大きなパンだねを作ると、それをかまどの中へ押し込みました。ところがパンを焼いている最中、うっかりその場で眠ってしまって・・・。 * * * * * * * マフィンおばさんは、パンだねを作るとき、あわただしく動き回ります。そして最後には、“つぼから やまもり チョコレートを すくって”、パンだねで包みます。 それから、そのパンだねをかまどへ入れてしばらくすると、“ぱんの やける いいにおい”が漂ってくるのですって。 ああ、なんておいしそう! 竹林亜紀さんの文章を読んでいるだけでも、パンの香ばしいにおいがあたり一面に広がってくるようです。 そのうえ河本祥子さんの描くパンは、ふっくらとしていて、良いきつね色で、食べたらどんな味がするんだろう・・・と夢がふくらみます。 さて、アノダッテが焼いたパンですが、どんどん膨らんで、最後には屋根裏部屋の窓から顔を出すくらいまで膨らんでしまいました。 ところが、マフィンおばさんは、「あたしも、こんな おおきな ぱんを やいてみたいと おもっていたんだよ」なんて言って、焼き立てのそのパンをつまんで食べてしまいます。 普通なら、「なにやってんだい!アノダッテ!」くらい言いたいところですよね。うちじゅうパンだらけなのに! でも、そんな優しい(おおらかな?)マフィンおばさんだからこそ、町のみんなから愛される、おいしいパンが焼けるのかもしれませんね。