『チリとチリリ ゆきのひのおはなし』 作 どいかや 出版社 アリス館 発行日 2010年2月10日 価格 ¥1,200+税 初雪が降り始めた午後のこと、チリとチリリが自転車で出掛けると、森の奥に氷の扉を見つけました。中に入ってみるとシカとサルがいて、いろいろなカップが並んでいます。2匹はチリとチリリに、りんごとニッキのホットフルーツパンチを入れてくれました。 すっかり体も温かくなって、さらに氷の廊下を進むと、動物たちが集まる大広間に着きました。そこでビー玉遊びに混ぜてもらったり、温泉に浸かったり・・・。 チリとチリリの、雪の日のお話です。 * * * * * * * どのページも繊細で愛らしく、ページをめくるたび心が躍るようです。そんな中でも特に私が好きなのは、チリとチリリが温泉に入るシーン。 お花のつぼみが凍ってできているビー玉を、チリとチリリがお湯に入れると、その氷がとけて、ぱあっと花が開くんです。その様子には、何度読んでもうっとりしてしまいます。 大広間のシーンでは、編み物をしたり、本を読んだり、演奏をしたり・・・と、 動物たちが思い思いに好きなことをして楽しんでいます。それが見開きに描かれていて、ここからまたお話が始まりそう。 おだやかで、きらきらした、チリとチリリの1日です。