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おかあさんは、なにしてる?

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『おかあさんは、なにしてる?』 作・絵 ドロシー・マリノ 出版社 徳間書店 発行年月日 2010年11月30日 価格 ¥1,300+税 ※原書『WHERE ARE THE MOTHERS?』(アメリカ)

大きい1年生と小さな2年生

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『大きい1年生と小さな2年生』 作 古田足日 絵 中山正美 出版社 偕成社 発行月 1970年3月 価格 ¥1,000+税 1年生になったまさやは、1年生の中でも1番背の高い、とっても大きな男の子。けれどとても弱虫で、泣いてばかりいました。そんなまさやが、2年生の中で1番小さいあきよと、その次に小さいまり子と出会います。おっとりとした性格のまり子と比べ、体は小さくても負けん気が強くしっかり者のあきよは、まさやが怖がる崖の道も、まさやの手をひいて歩いて行きます。 そんなあきよが泣くのを、まさやは見たことがありませんでした。 ところがある日のこと、あることから、まさやは初めてあきよの涙を見ました。そんなあきよを励まそうと、まさやはある目的のために1人で家を飛び出しました――。 * * * * * * * 自分より大きな男の子が、自分のことを頼りにしている。そのことを感じたあきよは、「わたしは小さくても、この子より大きいんだわ。」と気が付きます。 そしてまさやも、あきよの姿を見ながら――時には、あきよがいないときでも、あきよならどうするか考えながら――少しずつたくましく成長していきます。 『おしいれのぼうけん』や『ロボットカミイ』の作者、古田足日さんの作品です。中山正美さんの味わい深い絵がよく合っていて、とても綺麗です。持ち運びにはソフトカバーの文庫版(偕成社刊)が便利ですが、こちらの単行本にはカラーの挿絵(それも1ページまるごと!)がところどころに挟まっているので、中山さんの絵をじっくり楽しむには断然単行本がおすすめです。

木かげの秘密

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『木かげの秘密』 作 浅野竜 絵 杉田比呂美 出版社 学研教育出版 発行日 2013年12月21日 価格 ¥1,300+税 葉月が6年2組の教室に入ると、クラスで飼っている金魚が病気になっていました。リーダー格の矢島くんは、生き物係の葉月を責め立てます。するとそこへ、おなじ生き物係の中井くんがやってきました。「この金魚、どっかへすててこいよ。」そう矢島くんにどなりつけられた中井くんは、その金魚を空きかんに入れると、だまって廊下へ出ていきました。 驚いたのは、その数日後のこと。校庭のすみに立っている木の枝の別れ目に、葉月は光る何かを見つけました。夕暮れになって、その木の幹に登ってみると・・・? * * * * * * * 主人公の葉月は幼稚園のときのある出来事をきっかけに、大勢の人の前に出るのが怖くなり、できるだけ目立たないように学校生活を送っていました。まわりに合わせるのが癖になり、みんなに笑顔を見せながら、“心の中はからっぽで、スースーと、すきま風がふいているような感じがする”と、葉月は言います。 中井くんはそんな葉月とは反対に、矢島君にいじめられても他のクラスメイトに見て見ぬふりをされても、“ひとりでいたほうがいい”と、言える男の子。 そんな2人が抱えた2人だけの秘密によって、2人の関係や、2人を取り巻くクラスの状況が、少しずつ変わっていく様子が描かれています。 お母さんやお父さん、子どもたちに関わる大人の方には、浅野竜さんのあとがきだけでもぜひ読んでいただけると嬉しいです。 ※全ての漢字にはルビがふってあります。(漢数字を除く) ※第21回小川未明文学賞大賞受賞作品 小川未明文学賞 未明の理想をうけつぎ、未来に生きる子どもたちにふさわしい児童文学が生まれることをねがって、1991年に創設された賞です。(本書「刊行のことば」より)

おこだでませんように

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『おこだでませんように』 作 くすのきしげのり 絵 石井聖岳 出版社 小学館 発行年月日 2008年7月2日 価格 ¥1,500+税

どろぼうがっこう

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『どろぼうがっこう』 作 かこさとし 出版社 偕成社 発行日 1973年3月 価格 ¥1,000+税 これは、金と銀の目をした変なみみずくが教えてくれた、“どろぼうがっこう”のお話です。どろぼうがっこうの生徒たちは、悪い泥棒になる勉強をしています。ある日の宿題は「なにか どろぼうを やってこい」というもの。「はーい。」「へーい。」「ほーい。」「わかりやしたー。」と、どろぼうがっこうのかわいい(?)生徒たちは元気な返事とともに帰っていきましたが、次の日生徒たちが持ってきたのは、自分の家から持ってきた革靴や、お寺の庭で見つけたアリの卵・・・と、泥棒らしからぬものばかり。宿題はみんな0点です。そこで先生は、次の夜にみんなで遠足へ行くから、ねじ回しと出刃包丁を持ってくるようにと言いました・・・。 * * * * * * * 校長先生は、リーゼント頭をした、まるで歌舞伎役者のような“くまさかとらえもん”先生。本文中で“かわいい せいとたち”と記されている生徒たちは、お世辞にもかわいいとは言えないような、すごーく悪そうな顔をしています。それなのに、彼らのまぬけっぷりからか、愛嬌さえ感じられるから不思議です。 夜の遠足の場面では、群青色をした空の下、いったいこれからどんな展開が待っているのかと、はらはらどきどき・・・。 昨年には、続編として『どろぼうがっこうぜんいんだつごく』と『どろぼうがっこうだいうんどうかい』が発売されました。良かったらこちらもご覧になってみてくださいね。

ぼくのかえりみち

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『ぼくのかえりみち』 作 ひがしちから 出版社 BL出版 発行年月日 2008年10月1日 価格 ¥1,300+税