『バルバルさん』 文 乾栄里子 絵 西村敏雄 出版社 福音館書店 発行日 2008年3月15日 ※月刊「こどものとも年中向き」2003年1月1日発行 価格 ¥800+税 バルバルさんの床屋に、ある朝ライオンがやってきました。たてがみがすっかり絡まってしまって、困っているのだそう。 そこでバルバルさんは、丁寧に短く切ると、最後にブラシでとかしました。ライオンはお礼を言うと、満足げに帰っていきました。 バルバルさんの床屋には、その後もワニにヒツジに・・・と、次々に動物がやってきます。 なんとも、変わったお客さんばかりの1日。でも、それには訳がありました――。 * * * * * * * 町の外れにある、青い屋根の小さな床屋さん。 そう聞いただけで、なんだかとっても素敵なのに、そこにはなんと動物たちまで髪を切りに――いいえ、“毛を刈りに”と言った方が良いのか、はたまた、カツラを合わせにやってくる動物もいるのだけれど、とにかくいろいろな訳があって――やってくるのだから、わくわくせずにはいられません。 次はどんな動物が、青い扉を開けてやってくるのかな? バルバルさんは、この動物をいったいどんな風に仕上げるんだろう。 ページをめくるたびにそんな期待がふくらみます。 誰がやってきても、「どうぞ こちらへ」と快く迎え入れるバルバルさんの姿勢にも、あっぱれです。 このお話を読んで、床屋さんになりたい!って言う子ども、きっといるだろうなあ~。