ゆきのひ

子どものころは、毎年雪の降る日を、本当に心待ちにしていました。雪が降るだけで、その日が特別な1日に変わってしまうような気がして。

今日の1冊は、そんな雪を楽しむ、少年ピーターのおはなしです。

『ゆきのひ』

作 エズラ・ジャック・キーツ
訳 木島始
出版社 偕成社



同じ作者の、『ピーターのいす』は小学校の教科書に採用されていたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。あのピーターが、ある雪の日の朝、頭まである赤いマントを着て外へと飛び出しました。

切り絵を使って描かれたこの絵本ですが、彼独特のやわらかみがあって、本当にすばらしいです。ページをめくるごとに、ピーターのうれしい気持ちが伝わってきて、きらきらとした世界が広がっています。

ちなみに私は、「おかあさんに ぬれた くつしたを ぬがしてもらいながら、・・・」 というところが大好きです。

こんな寒い日は読み返したくなる、心あたたまる絵本です。