ぼくおかあさんのこと・・・

『ぼくおかあさんのこと・・・』

作 酒井駒子
出版社 文溪堂
発行月 20005
価格 ¥1,500+税


うさぎのぼうやは言います。「ぼく おかあさんのこと・・・ キライ。」
なぜかって言うと、お母さんがねぼすけだから。ドラマばっかり見てマンガ見せてくれないし、すぐ怒るし、それから、それから・・・。ぼうやはお母さんのキライなところを、次々と口にします。とうとう怒ったぼうやは、お母さんの部屋から出て行ってしまいますが・・・?

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ぼうやが悪く言うお母さんの姿が、うさぎなんだけれどとても人間らしくて、本当によくあるお母さんの姿で、なんだかくすっと笑ってしまいます。私は、怒っているぼうやが「ぼくとは ケッコン できないって いうし。」のところがすごく好きです。ぼうやは本気でぷんぷん怒っていますが、お母さんからすればちょっぴりこそばゆいような、嬉しいような。怒っている子どもには申し訳ないけれど、そんな子どもが可笑しかったり愛しく感じたりすることって、度々ありますよね。淡いブルーを基調とした絵や、おもちゃやお菓子が描かれた見返しも、とてもかわいらしい。
いくら憎まれ口をたたいたって、子どもはお母さんが大好き。そんなことを再確認させてくれるお話しです。子どもに読んであげるだけでなく、お母さんが手元に置いておきたくなる1冊かもしれません。