おこだでませんように

『おこだでませんように』

作 くすのきしげのり
絵 石井聖岳
出版社 小学館
発行年月日 2008年7月2日
価格 ¥1,500+税

pieni silta

家でも学校でも、いつも怒られる“ぼく”。

けれど“ぼく”が何か言うと、お母ちゃんや先生はもっと怒るに決まっているから、ぼくは黙って横を向いて、何も言わずに怒られます。本当は、「ええこやねえ」って言われたいのに。

“ぼくは どないしたら おこられへんのやろ。”“ぼくは どないしたら ほめてもらえるのやろ。”そう考えたぼくは、七夕さまの短冊に1番のお願いを書きました。
ひらがなひとつずつ、心をこめて書きました  

* * * * * * *

おかしなタイトルだと思われたかもしれませんが、これが短冊に書いた、“ぼく”の1番のお願いです。
“ぼく”は、どこにでもいそうな男の子です。やんちゃで、元気いっぱいで、まっすぐで。人を困らせるようなことをしてしまうこともあるけれど、それにはちゃんと訳があったり、まわりの大人の勘違いだったりすることもしばしば。
大人はつい目立つところに目が行きがちですが、子どもたちひとりひとりの心に寄り添ってみれば、はっとさせられるようなこともありますよね。

“ぼく”の先生とお母ちゃんが、その心に気が付いてくれてほっとしました。何度読んでも目頭が熱くなるお話です。