たまごのあかちゃん

『たまごのあかちゃん』

文 かんざわとしこ
絵 やぎゅうげんいちろう
出版社 福音館書店
発行日 1993年2月10日
※月刊「こどものとも年少版」1987年4月1日発行
価格 ¥800+税


“たまごのなかで
かくれんぼしてる
あかちゃんは だあれ?
でておいでよ”

左のページにはそんな文章が、右のページには卵の絵が描かれています。
ページをめくってみると・・・

“ぴっぴっぴっ
こんにちは
にわとりのあかちゃん
こんにちは”

鳴き声とともに、卵からひよこが産まれました。

ページをめくると現れる、色々な形や大きさをした卵と、
そこから産まれるたくさんの赤ちゃんたち。

リズミカルな掛け声の繰り返しに、わくわくする1冊です。

* * * * * * *

「たまごのなかでかくれんぼしてるあかちゃんはだあれ?」そう言われると、赤ちゃんのうちは、じっとそのまるい卵を見つめています。そして、生まれてくる動物たちを見て、嬉しそうに笑ったり、驚いた顔をしたり。
けれど、もう少し大きくなって、動物の名前が言えるようになると、「たまごのなかでかくれんぼしてるあかちゃんはだあれ?」と言うと、「にわとりのあかちゃん!」「かめのあかちゃん!」なんて、自信たっぷりに答えてくれます。
子どもたちのそんな満足げな顔を見ると、なんとも微笑ましいなぁと思います。

「ぴっぴっぴっ」や「よちよちよち」など、ついつい真似したくなるオノマトペも、すごく楽しい。
自由なリズムで、自由な読み方で、たっぷり楽しんでいただけたら嬉しいです。