母の友 2014年12月号

『母の友 2014年12月号』

出版社 福音館書店
発行日 2014年12月1日
価格 ¥505+税


今月号一つ目の特集は、“昔話が語るもの”。
今回昔話について話してくださるのは、グリム童話の研究から昔話の世界にひかれ、研究を進めるようになったという小澤俊夫さん。そんな小澤さんが、昔話にはどんな力があるのか、そこにはどんなメッセージが秘められているのか、例として昔話をあげながら、お話しされています。
また、東京子ども図書館に勤める内藤直子さんは、「昔話を届けたいと思ったあなたへ」という題で、昔話の語り方や、選び方、楽しみ方についてお話しされています。

二つ目の特集は、“あの日のこと、聞かせてください”。
どうすれば、子どもたちに、戦争のない社会を手渡すことができるのか、
戦時中、新聞記者だったむのたけじさんのお話や、中国からの引き揚げを経験した方のお話が綴られています。
とじこみ付録では、“「憲法生活」してみませんか”という小冊子も付いています。
憲法の価値を大切にする法律家の養成につとめる伊藤真さんが、“憲法の使い方”について語られている冊子です。

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今月号で、私が1番楽しみにしていたのは、やっぱり1つ目の特集でした。お母さん、お父さんをはじめ、絵本のおはなし会をしていたり、子どもと関わるお仕事をなさっていたりすると、昔話を子どもたちにどう届けるか、どんな昔話を届けるかというのは、誰もが1度は立ち止まる道ではないでしょうか。私自身も、自分なりの答えを、少しずつ見つけているところです。

特集で紹介されていた本ではありませんが、昔話の中でも、とりわけ絵本という形態をもつことについて書かれた、松岡享子さんの『昔話絵本考える』(日本エディタースクール出版部刊)という本があります。興味のある方は、こちらもおすすめです。

来月号の特集は、“物語の中の地図”と“「菌」と暮らす”です。
『エルマーのぼうけん』や『ぶたぶたくんのおかいもの』など、私も、本に出てくる地図が大好きなので、とっても楽しみです。