ジェニーとキャットクラブ

黒猫ジェニーのおはなし1
『ジェニーとキャットクラブ』

作・絵 エスター・アベリル
訳 松岡享子、張替惠子
出版社 福音館書店
発行日 2011年10月25日
※「黒猫ジェニーのおはなし」のシリーズ(全3巻)は、1982年に福音館書店さんより出版された「黒猫ジェニーのおはなし」(全2巻)に、加筆、修正をして編み直したものです。
※原書『The Cat Club』(1944年)、『The School for Cat』(1947年)、『Jenny’s First Party』(1948年)
価格 ¥1,300+税



ジェニー・リンスキーは、小さな黒いみなしごネコで、今はキャプテン・ティンカーと暮らしています。
そんなキャプテン・ティンカーの庭には、近所のネコたちが通う「キャット・クラブ」という集まりがありました。自分も仲間に入りたいと願うジェニーでしたが、自分が“なんにもできない”ばっかりに、キャット・クラブに入れないと嘆きます。他のネコたちは、だれもかれも“なにかできる”のでした。
そんななか、ジェニーにも、自分にできるあることを見つけて・・・。

「ジェニーがキャット・クラブにはいるはなし」、「ジェニーがネコの学校へいくはなし」、「ジェニーがはじめてパーティーにでるはなし」の3つのおはなしが収録されています。

※漢字にはすべてルビがふってあります。

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「ジェニーがキャットクラブにはいるはなし」は、夏を通りこし秋が過ぎ冬がきて、クリスマスにやっとジェニーがキャット・クラブに入るまでのおはなし。
「ジェニーがネコの学校へいくはなし」の季節は夏で、ジェニーは、普段は消防署に住むネコ“ピックルズ”やハンサムなネコ“フローリオ”、トラネコ“タイガー・ジェームズ”らと友だちになります。
「ジェニーがはじめてパーティーにでるはなし」もやっぱり季節は夏で、それも夜、ジェニーはピックルズとフローリオを誘って、何かおもしろいことを探しに行きます。

どのおはなしも本当に楽しくて、挿絵もたくさん付いているのでスラスラ読めます。
シンプルでおしゃれな挿絵もわくわくするし、カバーをめくったら違ったデザインのイラストが活版印刷で刷られています。(私は、裏表紙が特にお気に入り。)
キャプテン・ティンカーが編んでくれた赤いマフラーも、とっても素敵です。

この1冊だけでも十分楽しめますが、続きのおはなしに『ジェニーのぼうけん』と『ジェニーときょうだい』があります。