コッコさんのおみせ

『コッコさんのおみせ』

作・絵 片山健
出版社 福音館書店
発行日 1995年1月20日
※月刊「こどものとも年少版」1988年12月1日発行
価格 ¥800+税



コッコさんは、お店屋さんごっこを始めました。
はじめは、お菓子屋さん。でも、お客さんは誰もきません。
次は、くだもの屋さん。でもやっぱり誰もきません。
今度は、カレー屋さんになりました。それでもやっぱりお客さんはきません。

家族を呼びましたが、誰もきてくれなくて、仕方がないのでコッコさんは出前をすることにしました。

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「コッコさん」シリーズの、4作目となる作品です。(単行本でいうと、3作目ですね。)
ビー玉やおはじき、サイコロなど、色とりどりのおもちゃを材料に、コッコさんはお店屋さんごっこをします。
こまごましたおもちゃが、本当によく書き込まれていて、じっと見てしまいます。お父さんが読む新聞だとか、本棚の本だとか、そういうところも細かく描かれていて、見れば見るほどおもしろい。

コッコさんとお兄ちゃんも、本当に子どもらしくて、ぷぷっと笑ってしまいます。
そうそう子どもって、よく出前に行きますよね。遊んでほしくて、相手をしてほしくて、その人のところまで駆けて行く。そういう姿って、ほんとうに子どもらしい。

文章には、特にクリスマスをほのめかす言葉はないのですが、良く見るとクリスマスツリーの飾りが置いてあったり、お父さんの新聞の日付がなんとなく12月に見えたりして、クリスマスを感じる絵本です。