ぐりとぐらのおきゃくさま

『ぐりとぐらのおきゃくさま』

作 中川李枝子
絵 山脇百合子
出版社 福音館書店
発行日 1967年6月1日
※月刊「こどものとも」1966年12月1日発行
価格 ¥800+税



ぐりとぐらは、雪の上に大きな足跡を見つけました。
その足跡をたどっていくと、着いた先は、なんと自分たちの家でした!

玄関には大きな長靴があって、真っ赤なオーバーや真っ赤な帽子、それに真っ白なえりまきが壁にかかっています。暖炉の前には、大きな手袋と大きな靴下。

そして部屋のすみには、大きな白い袋が置いてありました。
ところがベッドを見ても、お風呂を覗いても、だあれもいません。

そのときです。
突然、台所の方から、カステラを焼くいいにおいがして・・・。

* * * * * * *

もうお分かりですよね。
そう!台所にいたのは、白いひげの、あのおじいさんです。

ぐりとぐらが大きな足跡をたどっていくところは、本当にわくわくしてどきどきするし、
家にたどり着いて、
「おや、おや」
「ここ、ぼくたちのうちがないか」
というところなんて、とても好き。

家に置いてあった長靴や手袋も、本当におおきくて、胸がはずみます。

それらが「大きい」のではなくて、ぐりとぐらが「小さい」のだけれど、
ぐりとぐらの目線でおはなしを楽しんでいる私たちにとって、
それはやっぱり、「大きい」のです。それもうーんと、大きい。
そのあたりが、すごくいいなあと思います。

最後に開いたパーティーも、とっても楽しそう。
ゆかいな音楽が、耳に響いてきそうです。