マーガレットとクリスマスのおくりもの
『マーガレットとクリスマスのおくりもの』
作 植田真
出版社 あかね書房
発行日 2007年11月
価格 ¥1,500+税
クリスマスが近くなると、マーガレットは近所の人たちに、
かわいい木の実やきれいな葉っぱをプレゼントします。
けれど、忙しい大人たちは、なかなか構ってくれません。
マーガレットは、いつも少し悲しくなってしまうのでした。
そして毎晩、願いました。
本物のサンタクロースになれますように、と。
そんなマーガレットの願いが、叶う日がやってきました。
クリスマスの前の日、マーガレットのもとにくるみ割り人形がやってきて、
これからプレゼントを配りに行くと言うのです。
そこでマーガレットは、
くるみ割り人形と、そのおともの鳥たちといっしょに、
空へと飛び立ちました
* * * * * * *
このくるみ割り人形、
実は、ある時計屋さんのお家で長年ほこりをかぶっていたもの。
マーガレットが時計屋さんにクルミをプレゼントしたおかげで、
再び棚から取り出され、命が吹き込まれたのだと人形は言いました。
プレゼントを配り終え、いつのまにか家に戻っていたマーガレットでしたが、
翌日クリスマスの朝になると、マーガレットのもとにプレゼントが届いていました。
それは時計屋さんからで、
箱の中には、あのくるみ割り人形が入っていました。
箱に添えられた手紙の文末には、こうも書かれてありました。
“これからも あなたのもとに
あたたかな おひさまのひかりが そそぎますように”
何度も、何度も、繰り返し読みたくなるような1冊。
木漏れ日のようなぬくもりのあるおはなしです。