はるですはるのおおそうじ

『はるですはるのおおそうじ』

文 こいでたん
絵 こいでやすこ
出版社 福音館書店
発行年月日 1993年3月25日
※「福音館のペーパーバック絵本」1989年4月発行
価格 ¥900+税


今日は、春のおおそうじ。

三匹のねずみは、
家の中のものを庭へ運び出しました。

そこへ通りかかった動物たちが、
「そんなカーテンを かけたいと おもっていましたの」とか、
「こんなとけいが うちにも あったら、」なんて言うものだから、
三匹のねずみは、そのたびに、プレゼントしてしまいました。

掃除が終わったころには、
すっかり、ものが減ってしまいました。

そこへ今度はあなぐまがやってきて、
こんな家で暮らせたら・・・と言いました。

* * * * * * *

三匹のねずみは、ほんとうにお人よし。それもあげちゃうの?それもあげていいの?と、はらはらしてしまいます。

それでも、動物たちはかまわず次々とやってきて、家の中のものが全部なくなってしまうんじゃないかと思うくらい。おまけに、家にまで目を付けられて、ああ!それだけは!と、読んでいる方は、気が気じゃありません。

けれど、このあと予想外の展開になって、思わずほっこり。よかった。よかった。

ちなみに、この三匹のおはなしは、全部で4作あります。
『とんとんとめてくださいな』
『ゆきのひのゆうびんやさん』
『はるですはるのおおそうじ』
『とてもとてもあついひ』

すべて、小出淡さんと小出保子さんご夫婦による共作です。朗らかなおはなしと、やさしいタッチのやわらかな絵が、とてもすてきなシリーズです。