くんくんくんこれはどなたのわすれもの?

『くんくんくんこれはどなたのわすれもの?』

作 はやしますみ
出版社 岩崎書店
発行年月日 2015年5月31日
価格 ¥1,300+税


“ここは、わすれものあずかりしょ。
きょうも たくさん とどいていますよ。”

牧場のにおいのする、もこもこのセーター、
洞窟で見つけた、夜露に濡れたマント、
どろんこのにおいのする、たくさんの靴・・・

いったい、誰のわすれもの?

「わすれものあずかりしょ」に届いた、
ちょっと変わった“わすれもの”のおはなしです。

* * * * * * *

はやしますみさんの絵本はいいなあ、と思います。おおらかで、明るくて、わくわくして。描かれている動物たちはいつもかわいくて、朗らかな感じがします。

この絵本を読んで思ったのですが、私はどうやら、“わすれもの”や“おとしもの”をテーマにした絵本が好きみたいです。
五味太郎さんの、『おっとおとしもの』や、中山千夏さんと長新太さんの『おとしものしちゃた』もいいし、大原悦子さんと山村浩二さんの『カタッポ』も、すごく好き。(これは月刊絵本で、まだ単行本になっていないのだけれど、すごく好きなので、早く単行本になったらいいなと思っています。)

自分が忘れっぽいから共感してしまうのかな・・・(笑)なにはともあれ、この『くんくんくんこれはどなたのわすれもの?』は、ひとことで“わすれもの”と言っても、びっくりするようなわすれものです。

「さがしてたんですー」「それ!わたしのです わたしのでーす」「それはおらのですー」なんて言って、駆けつけてくる動物たち。
これはだれのかな?もしかして・・・と想像したり、あっ!やっぱり!と思うこともあれば、ええ!きみのなの!なんて思うことも。

さあ、“わすれものあずかりしょ”の扉を開いて、いっしょに考えてみてくださいね。