フランシスとたんじょうび

『フランシスとたんじょうび』

作 ラッセル・ホーバン
画 リリアン・ホーバン 
訳 松岡享子
出版社 好学社
発行年 1972年
※原題『A  BIRTHDAY FOR FRANCES』(アメリカ)
価格 ¥1,200+税


明日は、
フランシスの妹、グローリアの誕生日。

お母さんとグローリアは、
慌ただしくパーティーの準備をしているけれど、
フランシスは、なかなか素直になれません。

それでも、やっぱりお姉ちゃん。

自分も何かプレゼントをあげたいと言って、
お父さんとお菓子屋さんに行くと、
チョコレートとふうせんガムを買いました。

ところがその帰りみち、
フランシスの手はひとりでに(?)うごいて・・・。

* * * * * * *

“もしかしたら、グローリアは まだ ちいさいから こんなもの たべちゃ いけないかも しれないよ。もしかしたら、びょうきに なっちゃうかも しれないよ。”

フランシスの言葉に、行動に、ひやひやしてしまいます。だからさいごは、ああよかった、と心底ほっとします。グローリアがうれしそうで、それを見たみんなも満足げで、ほんとうによかった。

ところで、ここに出てくるチョコレート、絵本の中では“チョムポ”と呼ばれています。フランシスいわく、“まんなかがヌガーで、そのまわりにやわらかいキャラメルがあって、そのそとがわがナッツのはいったチョコレートになっている”んだそう。それは、すごくおいしそう・・・!

誕生日のおはなしで、絵本『こねこのチョコレート』が思い浮かびました。こちらは、お姉ちゃんと弟だけれど。

どこのお姉ちゃんだって、いろいろな葛藤があって、そうやってお姉ちゃんになっていくんだなあ、なんて、そんなことを思いました。